釧路市動物園は、北海道の釧路市阿寒町にある日本最東端の動物園です。開園されたのは1975年(昭和50年)ですが、当時は国内最大の敷地面積(約48ha)を有していました。開園と同時にレッサーパンダやアフリカゾウが来園し、その翌年にレッサーパンダとホッキョクグマの繁殖に成功しています。

その後、動物の保護研究機関として機能の充実を図り、1995年(平成7年)には世界で初めて飼育下において『シマフクロウ』の繁殖に成功しています。因みに、施設内には国内唯一の『シマフクロウ保護育成センター』が設置されている他、ワシやタカなど猛禽類の飼育や繁殖に力を入れています。なお、冬季間は園内に“歩くスキーコース”や“そり山”が開設され、来園者への用具の貸し出しなどのサービスにも力を注いでいます。

 

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夜の動物園まつり

釧路市動物園では、毎年“夜の動物園まつり”と銘打ったイベントを開催しています。2017年の実施予定日は7月29日(土曜日)、8月5日(土曜日)、8月12日の3日間ですが、イベント開催日は何れも午前9時30分~午後8時30分までの開園期間となっています。但し、動物園の最終入園時間は午後8時、遊園地の最終入園時間は午後8時30分までとなっていますので注意して下さい。

因みに、夜の動物園まつりにおいては、園内が『アイスキャンドル』や『キャン(缶)ドルアート』でライトアップされていますので、仄かな灯りに映える幽玄な雰囲気が楽しめます。なお、午後6時から『さる山前野外ステージ』において、抽選で150名に“ちょうちん”がプレゼントされますので、奮って参加されては如何でしょう。また、同じく6時から『展示館』横で有料の“三角クジ”や“スーパーボールすくい”などの縁日が用意されています。

(1) 夜のフクロウ観察
フクロウは夜行性なので、昼間の動物園ではその生態が良く判りません。フクロウの全てを知り 尽くした特別ガイドさんの説明をじっくり聞いて、夜のフクロウがどんな仕草で活動するのかじっくり観察することが出来ます。
  日時:7月29日(土)、8月5日(土)、8月12日(土) 午後7時から
  場所:ふくろうの森(エゾヒグマ舎横)

(2) コウモリを探そう
北海道に生息しているコウモリは、本州などと比べて可なり希少な種類が多いことが最近になって判ってきました。そのため、全道各地で生息調査が進められていますが、大雑把にいうと北海道の北部を除く広範な地域で生息が確認されています。本州では家屋の軒下や天井裏に棲みついて困っている例がありますが、雪が降る寒い北海道に生息するコウモリは、一体どんな生活をしているか興味がそそられます。因みに、釧路市動物園で行う“こうもりを探そう”イベントでは、『バットディテクター』というコウモリが発信する超音波を探知する機器を使うそうなので、どのような効果があるのか楽しみです。。
  日時:7月29日(土)、8月5日(土)、8月12日(土) 午後7時30分から
  場所:とりみロッジ(ハクチョウ池横)

(3) 星空観察会
釧路市動物園がある阿寒町一帯の夜は、空気が澄んでいる上に周囲に明かりがないので、天気さえ良ければ星の観察には打って付けの場所です。この観察会では、遊学館の移動天文車『カシオペア号』を迎えて行われるため、専門家の説明を交えて夏の夜空を飾る無数の星の観察ができます。なお、当日が雨天の場合は、レストハウスにおいて『プラネタリウム』の鑑賞となります。
日時:8月5日(土)、8月12日(土) 午後7時30分から
  場所:中央広場(雨天時:レストハウス)

ミルクは大の人気者

釧路市動物園の人気者は、ホッキョクグマの『ミルク(メス)』です。人気者のミルクは2012年(平成24年)12月4日生まれですが、父『豪太』と母『クルミ』の初めての子どもです。話は少し逸れますが、2005年(平成17年)円山動物園から繁殖を目的として、『ツヨシ』と名付けられた“オスのホッキョクグマ”が釧路市動物園に貸し出されました。所が、暫くして新しい生活に馴れた頃、実は“ツヨシがメス”であることが判明しました。しかし、名前は“クマ権を尊重して”そのままツヨシと呼ばれていますが、現在は『よこはま動物園ズーラシア』で元気に過ごしています。後日談ですが、ツヨシがメスと判明したので、急遽ツヨシの父『デナリ』が円山動物園から借り出され、クルミとの繁殖が試みられましたが失敗に終わりました。

その後、クルミは繁殖のため秋田県『男鹿水族館GAO』に貸し出され、そこで目出度く父豪太との間にミルクが誕生しました。その後ミルクは釧路市動物園に戻り、元気に育って人気者になったという訳です。ミルクは母クルミの均整の取れた容貌を引き継ぎ、スリムな体型と美形の上表情にとても愛嬌があります。兎に角、プールなどで遊ぶ姿がメスグマの割に大胆でお転婆です。何といっても最大のアピールポイントは、檻の中から出てくるなりいとも簡単に2本の脚で立ち上がり、全く違和感を与えることなく2足歩行するのです。その様子を見ていると、丸で“クマは2足歩行が当たり前”と勘違いしそうなくらいです。また、プラスチック製のバケツ、パイプ、ボールなどの“遊具を使ったお遊び”がとても上手で、遊ぶ姿が誠に“板に付いている”ので思わず見惚れてしまいます。道内では、偶にテレビ局がミルクの近況を紹介してくれるので、釧路から遠く離れた地域でも“ミルクのファン”が沢山います。

むすび

釧路市動物園は、世界で初めて『シマフクロウ』の繁殖に成功しています。シマフクロウとは、世界で最も“大型のフクロウ”ですが、生息分布は北海道、南千島、サハリンなどごく一部に限られているようです。北海道における生息数は僅か140羽(推定)といわれていて、正に絶滅の危機に瀕しています。

しかし、2000年頃から野生のシマフクロウを導入し、新たにペアリングに成功して2005年(平成17年)に繁殖に成功しました。更に、2006年(平成18年)には人工ふ化で1羽、自然ふ化で1羽の繁殖に成功し、2007年(平成19年)にも1羽、2008年(平成19年)にも1羽の繁殖に成功しています。   
釧路市動物園には、勿論シマフクロウ以外にも沢山の鳥類、取り分け珍しい猛禽類がいますので、お出かけの際は是非お見逃し無いように。

*所 在 地:〒085-0201 釧路市阿寒町下仁々志別11番
 *URL:https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo/event/zoo00001.html
 *電話番号:0154-56-2121
 *最寄り駅:JR釧路駅からバスで60分