『パンダ(Panda)』とは、クマ科ジャイアントパンダ属に分類される雑食性の哺乳類です。従来、パンダは動物の分類学では“分類が困難”とされていましたが、近年になって遺伝子分析の精度が向上したことから“クマに近い動物”であると解明されました。因みに、パンダと呼び名が似ている『レッサーパンダ』については、従来は“パンダの近縁種”と考えられていました。しかし、遺伝子分析の結果“類似した生態”を持っていますが、分類学上では“パンダとは遠い種”であることが判明しています。なお、パンダの生息域は、現在中国の甘粛省(かんしゅくしょう)や四川省(しせんしょう)などの険しい山岳地帯にしか分布していませんが、古くは北京周辺からベトナム北部やミャンマー北部に掛けて分布していたと考えられています。

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上野動物園ゆかりのパンダたち

さて、パンダが初めて日本にやってきたのは1972年(昭和47年)のことですが、これは日本政府と中国政府の『国交正常化』を記念し、中国政府から2頭のパンダが日本政府に送られることになったからです。その受け入れ先が『上野動物園』となった訳です。当然のことながら、その当時は日本国内に“パンダ飼育の経験者”はいる筈もありません。上野動物園では急いでプロジェクトチームを編成し、それを機に昼夜分かたずパンダ飼育研究が続くことになりました。それでは上野動物園で展示飼育された歴代のパンダを振り返って見ます。

(1) 1972年10月(中国から贈呈)
*カンカン(オス2歳):1980年6月死亡
*ランラン(メス2歳):1979年9月死亡
(2) 1980年1月(中国から来園)
*ホワンホワン(メス7歳):1997年9月死亡
(3) 1982年11月(中国から来園)
*フェイフェイ(オス15歳):1994年12月死亡
(4) 1985年6月(誕生⇒父:フェイフェイ-母:ホワンホワン)
*チュチュ(オス):生後43時間後に死亡
(5) 1986年6月(誕生⇒父:フェイフェイ-母:ホワンホワン)
*トントン(メス):2000年7月死亡
(6) 1988年6月(誕生⇒父:フェイフェイ-母:ホワンホワン)
  *ユウユウ(オス):1992年11月中国へ
 (7) 1992年11月(中国から来園)
  *リンリン(オス):2008年4月死亡
 (8) 2003年12月(メキシコから来園)
  *シュアンシュアン(メス):2005年9月メキシコへ
 (9) 2011年2月(中国から来園)
  *リーリー(オス):現在飼育中
  *シンシン(メス):現在飼育中
 (10) 2012年7月(誕生⇒父:リーリー-母:シンシン)
  *名前なし(オス):生後6日後に死亡
 (11) 2017年6月(誕生⇒父:リーリー-母:シンシン)
  *名前は募集予定(メス):ただ今順調に生育中

パンダに会える動物園は?

 

国内にパンダを展示飼育している動物園は3か所あります。パンダは『上野動物園』にしかいないと思われている人が多いかも知れませんが、兵庫県の『神戸市立王子動物園』と和歌山県の『アドベンチャーワールド』にもいるのです。因みに、王子動物園にはメスのパンダが1頭います。また、今ならアドベンチャーワールドにはオスのパンダが2頭、メスのパンダが5頭と全部で7頭います。詰まり、国内で1番たくさんのパンダが展示飼育されているのです。アドベンチャーワールドの所在地は“紀州半島南端の白浜温泉”ですから、大阪からJRの特急で2時間40分くらい掛かるので、関東圏からはそう簡単に行くことはできません。しかし、パンダ好きな方なら少々お高くつきますが、羽田空港から南紀白浜空港まで1時間15分(JAL1日3往復)、更に空港からアドベンチャーワールドまでは車で10分と実に簡単に行くことが出来ます。

パンダに会いに行こう!日本でパンダに会える動物園

パンダの由来は?

1825年に初めて“ヒマラヤの山中”でパンダが発見されました。その時の様子が、全身の大きさは中型獣で全身が“ふさふさとした尻尾”と“キツネに似た顔”を持っていて、“赤さび色”したスタイルが良い動物との記録が残されています。この説明を読むと皆さん気が付いた筈ですが、これは『レッサーパンダ』のことです。西洋人の調査団が現地の人に聞いたところ、『ネガリャ・ポンヤ(竹を食べる者)』と教えられたとのことで、後々『ポンヤ』が変化して『パンダ』となったというのが定説になっています。因みに、中国語でパンダのことを『大熊猫(ターシュンマオ)』といいますが、元々『熊猫』はレッサーパンダの呼称といわれていることから、後に見つかったパンダは“熊猫より大きい”のでジャイアントパンダという呼称になったものです。

むすび

1980年代になってから、パンダの所有権は全て中国政府が持つことになっています。詰まり、現在上野動物園にいるリーリーとシンシンは中国政府のものですし、残念なことについ最近生まれた赤ちゃんパンダも中国のものなのです。これは中国政府が“パンダの保護のための取り決め”ですから、致し方ありません。今年6月に生まれたばかりの赤ちゃんパンダが1日も早くすくすくと育って、元気な姿を披露してくれることをパンダファンとして願っています。