よく知っているつもりだけれど、あらためて聞かれるとけっこう謎が多い動物っていますね。トナカイもその一つに挙げられるのではないでしょうか。トナカイをモチーフにした多くのイメージキャラクターがありますし、何よりも、サンタクロースのソリを引くトナカイは小さい頃から馴染みのある存在です。ところが実際のトナカイについては、ご存知ない方も多いことでしょう。ここではトナカイを完全解説として、生態や暮らしについて見ていきましょう。

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トナカイとは・鹿と違うの?

同じシカ科であるため、鹿の仲間であることには違いありませんが、自然分布で日本にいる鹿とは別の種類です。アメリカ合衆国のアラスカ州やカナダ、グリーンランドなどの北極圏周辺に分布しており、ほかにもノルウェーやフィンランド、ロシアにも分布しています。体長120cm~220cm、体重60kg~300kg、肩高90cm~150cmと大型です。雪や寒さから身を守るため体は毛皮で覆われ、雪上の歩行に適応した蹄は接地面が広できており、雪に埋まることなく歩け時速80kmで走ることができます。ほかのシカの仲間との大きな違いは、オスとメス両方にツノが生えることです。

ソリを引くトナカイはメス?

繁殖期の抗争に用いられるオスのツノは、春に生え秋から冬にかけて抜け落ちます。一方メスのツノは、子供のエサを雪の中から取るため、冬に生え春から夏にかけて抜け落ちます。このことにより、サンタクロースのソリを引いているのはメスです。と言いたいところですが、条件によってはオスも冬にツノが抜け落ちない場合もあります。サンタクロースの物語でも、赤鼻のルドルフをはじめオスのトナカイが多く登場しますものね。

食性と人との関わり

草食性が強いですが雑食性の傾向もあり、夏は草や葉、レミングなどの小動物や虫類を捕食。冬は雪の下に生えているコケなどを食べます。人との関わりは古くからあり、以前は食用や毛皮用などのほか、ソリを引く荷役などをおこなう家畜として利用されていました。滋養強壮の薬として知られる鹿茸の原料や骨角器の材料としてツノが用いられ、衣服や手袋、長靴を作るために毛皮が使われていた歴史があります。北極周辺の個体数減少が著しいため、国際自然保護連合に2016年版レッドリストで危急種とされました。

おわりに

ここまで、トナカイの生態や暮らしについて見てきました。自然分布ではありませんが、日本国内でもトナカイを見ることはできます。北海道の幌延町では多くのトナカイが飼育されてることで知られています。実物を見る機会は少ないかもしれませんが、古くから人の生活に関わりのあった動物です。チャンスがあれば、ぜひ一度実物に会ってみてくださいね。