初めてのウサギは購入時にメスだと言われたのに、数ヶ月後にオスだと気付いた経験のあるライターの岡里名桜です。どんな動物でもオスとメスには体質や性格などに典型的な違いがありますが、それは絶対的なものではありません。ある程度の範囲の中で、かなり大きな個体差があるのです。また、生まれたてのウサギの性別を正しく判断するのは難しいので、まれにペットショップでも間違えることがあります。それでも、性別が違うからといって一般の商品のように「返品」はできませんから、ウサギを飼い始めるときには、そのことを頭の片隅に置いておきましょう。

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縄張り意識に基づいたオスの行動

生まれたばかりのウサギでは目立ちませんが、数ヶ月もするとオスのウサギは少しずつ縄張り意識が芽生えてきます。身近にある物にアゴのあたりをこすりつける「臭い付け」は典型的な行動です。ケージやサークルの四隅にオシッコをするのは、縄張りのマーキングです。特に、掃除したばかりの綺麗な状態だと、必ずと行っていいほどマーキングをします。トイレ以外の場所でオシッコをするのは困りものですが、オスとしての本能ですからやむを得ません。ケージ内で過ごす時間の長いウサギの場合は、ケージの外に向かって側転しながらオシッコを飛ばす「スプレー」の行動をすることもあります。こうした場合は、アクリル板などで金網の下部を覆うか、外に出す時間を増やすなどの対応が必要です。また、飼い主の中に男性がいるとライバル意識を持つことがあります。ウサギの性格によっては攻撃的になることもありますが、温厚なウサギなら少し警戒する程度で済みます。縄張り意識が育ち始めると間もなく、性の衝動も目覚めてきます。まあ、思春期の男子のようなものです。飼い主が女性の場合、手や足に股間をこすりつけてくることがあるので、そのときはヌイグルミなどを与えて「行為」を誘導してあげましょう。

一般に温厚な性格が多いメス

オスと違って、メスのウサギは性格的に穏やかな場合が多いようです。もちろん縄張り意識はありますが、子どもを産んで育てるという観点からの「防衛」のためなので、オスのような攻撃性とはかなり性質が異なります。妊娠中は、この防衛本能が強化されるため、普段より気が荒くなる傾向があります。メスのウサギで気を付けたいのは、婦人科方面の病気です。子どもを産まないままのウサギは、ガンになりやすいとも言われています。必ずなるわけではありませんが、動物病院での手術代はけっこう高額になるので、あらかじめペット保険に入っておいた方がいいでしょう。ある程度は不妊手術で予防することも可能ですから、繁殖の予定がないのなら、その方向も検討しておきます。また、妊娠していないのに自分の毛をむしって巣作りをする、「偽妊娠」という症状を見せることもあります。しかし、これは病気ではないので、時間の経過とともに収まってくるものです。メスのウサギの大きな魅力は、成長するとアゴの下、首まわりにできる「肉垂」です。毛皮のマフラーを巻いたようなその姿は、より一層ウサギの愛らしさを強調してくれます。ただし、肥満には注意しましょう。

ウサギのオスとメス、どちらの方が飼いやすいかは、一概には言えません。オスにはオスの魅力が、メスにはメスの魅力があります。また、オスならではの困りごと、メスならではの心配ごともあります。できれば両方を飼ってみればいいのですが、それはそれで別の問題が出る可能性もあります。まあ、最終的には「出会いの運命」ですから、ペットショップで直感的に気に入ったウサギを連れ帰るのがベスト、ということになるのでしょう。