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はじめに

水族館や動物園で見ることのできるオットセイ。独特な鳴き方をすることで知られています。基本的に日本では生息していませんが、「野生のオットセイが漂着し保護された」などとニュースで取り上げられ、注目を集める存在です。しかしながら、野生に生息するオットセイの暮らしについては、なかなか知られていません。今回は、「野生のオットセイってどんな生活?生態は?」としてご紹介します。

オットセイとは

オットセイは、キタオットセイ属とミナミオットセイ属の2つに分けられています。その名の通り、北と南に生息地が分かれますが、キタオットセイ属にはキタオットセイ1種のみ。ミナミオットセイ属には、今回ご紹介するミナミアメリカオットセイを含む8種類が生息します。かつては、食用や毛皮、研究目的などために乱獲され生息数は激減しました。保護政策により絶滅は回避されましたが、生活環境の悪化が原因による、個体数の減少がおこり、現在も安心することはできません。

キタオットセイ

生息する範囲は広く、北太平洋やベーリング海、オホーツク海および日本海が分布域としてあげられます。主に沿岸部に生息し、体長はオス2.5m・メス1.3m、体重はオス280kg・メス65kgと、オスとメスの体格差が哺乳類の中では最も大きい種類です。
19世紀の乱獲が原因で絶滅の危機にありましたが、法律により保護、絶滅危惧種に指定されています。いったんは個体数に回復の兆しがみられましたが、気象状況の変化やエサの減少により、再び減少傾向にあります。

ミナミアメリカオットセイ

南アメリカの太平洋側から大西洋側の沿岸や沖合に生息し、フォークランド諸島でも姿をみることができます。体長はオス1.5~2m・メス1.2~1.5m、体重はオス150~200kg・メス30~60kgです。アシカによく似ていますが、アシカよりも小型で頭部は丸く、長いビロード状の体毛が特徴です。食用や毛皮を目的とした乱獲により生息数は減少しましたが、保護政策により絶滅の心配はないとされています。

食べ物と繁殖

魚類や、イカやタコのほか、オキアミやエビなどの甲殻類を捕まえて食べるのが一般的です。ミナミアメリカオットセイの場合は、主に明け方にエサを捕まえる行動がはじまり、集団で獲物を追うケースもあります。他の地域によっては、ペンギンを捕食したオットセイの事例もあり、生息地域に適応した捕食例と考えられます。10~12月の繁殖期には、一夫多妻のハーレムを海岸線に近い場所に作りますが、このときおこなわれるのが、オス同士の縄張り争いです。これは、メスの獲得と繁殖に適した場所を獲得するためにおこなわれます。争いに敗れたオスは、オス同士で群れを作り生活をしますが、若いオスは成長したのち、縄張り争いに再度挑む場合もあります。

おわりに

ここまで、野生のオットセイの生活や生態についてみてきました。岩場の上でのんびりとしている姿も、じつは激しい生存競争の結果でしたね。乱獲でその数を減らした歴史を持つオットセイです。手厚い保護により、減少スピードは遅くなっていますが、環境の悪化や密猟など、まだまだ油断できないこともまた事実です。