年々減少してきつつある犬や猫の殺処分ですが、ちょっとこの中身を見てみましょう。
平成27年程度、全国の保健所へ引き取られた犬や猫の数は約14万頭に上ります。
この内犬が5万頭、猫が9万頭となっています。

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殺処分対象となっているのは、圧倒的に仔猫

これらの犬猫のおよそ4割は保護団体や個人によって引き取られていきますが、残る6割はやむなく殺処分されることになります。近年はこの部分に光が当てられていることもあり、極力譲渡などの手段によって生かす方へと明確に舵が切られています。一方、保護団体やボランティアなどの負担が増している現実があります。圧倒的に多いのが猫であることは一目瞭然ですが、その多くは野良猫の幼齢猫。飼い主が不明の野良猫が子供を産み、生後数日たつかどうかという間もなく二酸化炭素によって処分されていくのです。可哀想という感情以前に、彼らは殺されるために産まれてきたとでも言うのでしょうか。

殺処分ゼロを目指せ:供給を断つ必要性

これを何とかできないかという部分に、人間の介在する余地があることは明確です。殺処分の対象となり得る犬猫の数を減らすこと、引き取り手を増やしていくこと。ペットの生体展示販売をなくし、シェルターからの入手に窓口を絞ること。そして野良猫から産まれる仔猫を減らしていくこと。蛇口から漏れ出てくる水を止め、滞留している水をきれいに流していく必要があるのです。

殺処分ゼロを目指せ:可哀想だけでは飼えない

猫が好きで、野良猫に餌を与えたり、面倒を見ていたりしている人は必ずいるものです。適切に飼育されているのであれば問題になることもないのでしょうが、ほぼ放置に近い状態で気が向いた時だけ餌を与えたり、糞尿や臭いがトラブルを生んだりということがあります。「猫屋敷」などと騒がれることもあります。問題は餌を与えるだけではなく、避妊や去勢を行う必要があるという点です。(社)日本ペットフード協会の調査によれば、犬の入手先のトップはペットショップから、猫の入手先トップは野良猫を拾ったというものです。拾われる猫はまだしも幸運で、野良猫に避妊去勢を施すだけで、殺処分されるために産まれてきたかのような運命の仔猫を生まずに済むのです。

殺処分ゼロを目指せ:自治体で助成を行うところも

こうした避妊去勢に対して、多くの自治体では助成を行っています。ボランティアでこうした活動を行っている方々もいます。
避妊去勢は自然の働きをねじ曲げるものと考える方もいるかもしれませんが、産まれてきた命の全てに責任を持つことが果たして可能でしょうか?それよりも、放置の果てに命を奪われる個体を減らしていくことの方が目の前にあるより重要な課題ではないでしょうか。

殺処分ゼロを目指せ:野良猫のいる風景

一昔前、野良猫は当たり前に私たちの周辺に生きていました。地球で命を育んでいるのは人間だけではありませんから、野良猫も当たり前にそこにいるのです。よりよく共存していくために、命に敬意を抱くからこそガス室に行くために産まれてくるような境遇の個体を増やさない。これが私たちにできる、命に対する礼儀ではないでしょうか。