馬種サラブレッドの寿命は、決して短い訳では御座いません。人40超しは老人也。時折、隠居生活に惹かれてしまう脱線型ライターきよいで御座います。競走馬として一生を送るサラブレッド達。ここでは人間の一生になぞらえた見出しを付け、中央競馬所属の競走馬の生涯を追って参ります。なお、馬齢右のかっこ内の数字は人間に換算した場合のおおよその年齢となっております、貴方様がその頃何をしていたのか、何をしているだろうかと想像する参考としてお使い下さいませ。



サラブレッドの一生:誕生から小学時代

春から夏にかけ生産牧場にて仔馬が生まれます。秋頃までの間を母馬と共に過ごした後は、仔別れを経て同じ年に生まれた仔馬達との共同生活の中で、基礎体力をつけ馴致へと進んで参ります。次の年の1月には全ての仔馬が1歳(6)と数えられ、夏からは馬具に慣れさせる騎乗馴致が始まります。騎乗馴致終了後は、実際に人間を背に乗せ走り才能を引き出す調教を進めて行くので御座います。



サラブレッドの一生:中学時代から就職

2歳の4月(14)を迎えますと、トレーニング・センターと呼ばれる施設へと移動し、デビューへ向けての調教を行って参ります。競走馬としてデビューするには、『発走調教審査』に必ず合格しなければなりません。

サラブレッドの一生:試用期間後から退職

発走調教検査を合格しても、未出走のまま登録抹消(引退)となる馬も存在します。その中でデビューする馬達の初出走は、それぞれの馬に合わせて決められて行きます。早い馬で2歳の6月(16)、殆どが2歳の間にデビューとなりますが、3歳(17)に初戦を迎える個体もおります。出走後の引退時期に関しましても、2歳時に1戦のみで引退する例も多い反面、15歳(53)まで走り続けた記録も御座います。



サラブレッドの一生:退職後の生活

中央競馬を引退致しますと

  • 繁殖に上がる
  • 地方競馬に移籍
  • 誘導馬となる
  • 騎手の養成機関に所属
  • 乗馬の世界に転職
  • アニマルセラピーに貢献
  • 功労馬として牧場に預託
  • 新たな馬主に引き取られ過ごす
  • 試情馬として繋養
  • 実験動物用として売られる
  • 獣医師の研修用に提供
  • 安楽死処分

など多種多様な道が御座います。

最も多く見られるのは、『乗馬』で御座いますが、乗馬馬として登録されている個体数は50,00前後を推移しており、毎年新たに乗馬の世界に転職する引退馬は14,00頭程。地方競馬からの転向もほぼ同数おります。毎年30,00頭近くの乗馬馬が、引退しているのでしょうか。

サラブレッドの一生:競走馬の平均寿命

馬全体で見ますと、体高147cm以下のポニー種は30歳を超え、中世期に欧州で重騎士を背に働いていた重種は20歳に満たないとされております。軽種サラブレッドの平均寿命は20歳(68)前後。競走馬サラブレッドに限定致しますと、生まれ落ちた直後に遺伝などから来る先天的疾患により、『競争能力無し』と見なされれば、その場で安楽死処分され、記録に残らない場合もあるのです。また、引退後に行方不明とされる個体も多く、データが残らないというのが日本国の現実であり、その事実により様々な推論が飛び交っている状況にあるので御座います。



競走馬サラブレッドの一生に貴方様は何をお感じになられたでしょうか?
レースで勝てる究極の血統を追い求める人々、遺伝的疾患が表に出れば安楽死処分。人工的につくられた馬種、サラブレッドの馬生を左右出来うるのは私達のみなのです。本記事ではご説明まで至らなかった安楽死処分につきましては、『サラブレッドのその後。馬肉になっちゃうって本当?』の記事にて記させて頂きますので、そちらもお読みくださいませ。