「獲物を横取りする」「死肉を漁る」「見た目が汚い」と悪いイメージしかないハイエナ。テレビの動物番組などでその行動を見るとそう思ってしまいがちです。その嫌われようは数百年も前から「墓荒らし」や「魔女の馬」とも呼ばれ、現代でも人の物を横取りするという比喩で「ハイエナのような奴」と使われたりもします。しかし実際は全然違います。ではどう違うのか、どんな生態なのかを私ピッキュウがご紹介していきたいと思います。

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ハイエナとは

ハイエナは食肉目ハイエナ科に属しており、イヌに似ていますがジャコウネコ科に近いとされています。別名タテガミイヌとも呼ばれており、両耳の間にトサカの様な毛がある事からこの名前がつきました。現在4種類が生息しており、体形は異なりますがブチハイエナが最も大きく体長120~180cm、体重55~85㎏になります。生息域は種類によりますがアフリカ、トルコ、アラビア半島、ロシア南西部、インドと広範囲に生息しています。

女社会

ハイエナのうちブチハイエナとカッショクハイエナは、クランと呼ばれる群れを形成します。メスがリーダーでメス中心の社会となり、オスは群れの中では低い順位になります。十数頭が平均で40頭以上にもなる群れもあります。子育ても群れ全体で協力しあっているので、生後1年の生存確率も60%と高い確率となっています。仲間同士の絆も強く、弱った仲間を放っておくような事もしませんし、他の群れと遭遇してもケンカなどは極力しない平和主義的な動物です。

実は優秀なハンター

これはブチハイエナに限っての事ですが、狩りにおいてはライオンよりも上手です。最高時速約60キロ以上とその体形とは裏腹な俊足ぶりで、獲物をどこまでも追い続けて仕留めます。ブチハイエナにとっては6割以上が、仕留めた獲物を食べて生活しています。「サバンナの掃除屋」と言われるのはカッショクハイエナとシマハイエナです。この2種は狩りをするよりも食べ残しや腐肉を食べる事が多いので、ハイエナのマイナスイメージはこの2種でしょう。ちなみにもう1種のアードウルフは主に白アリを食べます。

強靭な顎

アードウルフを除いて残りの3種は強力な顎と消化器官を持っています。特に顎の力は哺乳類でも最強とも言われており、その強力な力で動物の骨までもかみ砕くので、少々古くなった肉でも問題なく食べることが出来るのです。またその消化器官によって骨にある栄養分を吸収していきます。そのせいか糞は白っぽくなります。
カルシウムは動物界の中で最も摂取しているので、骨粗しょう症のハイエナは恐らくいないでしょう。

横取りするのは……

狩りが上手なハイエナがなぜ獲物を横取りするのでしょう?横取りをしているのではありません。自分たちが仕留めた獲物を取り返そうとしているだけなのです。テレビでライオンが獲物を食べているシーンを見る時、近くにハイエナを見かけますがこれはハイエナが先に仕留めた獲物なので、横取りの犯人はライオンなのです。ハイエナの口の周りは血まみれになっているので、先に食べていたという事がすぐ分かります。ですがたまにライオン(オス不在時)の獲物をハイエナが集団で奪う事もあります。やはり日頃の腹いせでしょうか。

ハイエナの天敵

先程も出ましたが天敵はライオンです。ハイエナを捕食する事はしませんが、見つけると襲い掛かります。これはハイエナがライオンの子供を狙うからとされています。ネコ科の動物で唯一群れを成すライオンですが、その理由の一つにハイエナに勝つためと言われており、常に両者にらみ合いの状態です。

振り返って

いかがでしたか。今回ハイエナについてご紹介しましたが、群れで助け合って生きていく、狩りが上手い、横取りはライオン、と少しは悪い印象がなくなったと思います。
ハイエナさんもこれに甘んじず更なる好印象を目指して生きて下さい。