驚くべき新種のカニが見つかった。高い木のくぼみにすみ、樹上で植物の種や這う虫を探して食べるカニだ。人の手のひらにちょうど収まるほどの大きさで、木にいるとよく目立つ青黒い色をしている。

「カニ・マランジャンドゥ」と名付けられたこのカニが見つかったのは、インド南部、西ガーツ山脈の森の中だ。新種だけでなく、まったく新しい属でもあることがわかり、このカニの存在に気づいた「カニ」族という部族の名前と、木に登るカニを指す現地の言葉「マランジャンドゥ」から名付けられた。

引用:ナショナルジオグラフィックス

「環境に適応していく」という言葉が最も合うのが今回ご紹介するカニです。名前を「カニ マランジャンドゥ」と言い、インド南部の山林に生息しています。名前の由来はカニ族という部族の名前と、木に登るカニの意味(マランジャンドゥ)からこの名前になりました。

カニの生息場所と言えば水辺のある環境ですが、このカニはなんと木の上に生息しています。“何でそこを選んだ?”と誰もが思う事でしょう。通常カニが木を登ると言ってもせいぜい1mが限度なので、そう考えると凄い能力です。さらには新種であることも判明しています。
一体「カニ マランジャンドゥ」とはどういうカニなのか、甲殻類大好きなピッキュウが紹介していきます。

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まるでクモの様な姿

一見クモと間違えそうなこのカニ。甲羅の大きさは沢ガニぐらいなのですが、最大の特徴はその脚の長さにあります。甲羅の大きさに対して脚の長さがアンバランスで、極端に言えば世界最大のカニであるタカアシガニが、手のひらサイズになったと思ってください。色も黒一色で、木の幹などに張り付いていればクモと間違われても仕方ありません。

素早い動き

インドの研究チームが数か月に渡り捕獲に成功した「カニ マランジャンドゥ」ですが、なぜこんなに時間がかかったのか、その理由は彼らの移動速度にありました。このカニは警戒心が強く、現地の人でも捕獲は難しいと言われる位早い速度で逃げます。また、脚の先端部分が尖っているので、木を上手に登ることが可能で素早く移動が出来るのです。

食生活

カニの主食と言っても生息地域によって異なります。死んだ魚や、ミミズの類、泥干潟では有機物など様々ですが基本的には雑食性です。この新種も樹上にある植物の種や木を這っている昆虫などが主食になります。

水の少ない場所での能力

どんな生き物でも水がないと生きてはいけません。この新種も例外ではないのですが、生息しているのが木の上なので、水と言えば木のくぼみに溜まっている雨水ぐらいです。それでもここで生活できているのはその特殊な甲羅にありました。
この甲羅の中に水分を蓄えて「カニ マランジャンドゥ」は生きています。水がなければ次の木へ、を繰り返して生きていますのでここの森林の存在が重要なのです。

新種が発見された西ガーツ山脈

インドの南部にある世界遺産にも登録されている山脈です。モンスーン気候の影響で熱帯でありながら高山森林地帯であるのも特徴の一つです。
元々インドはアフリカ大陸と地続きだったので、アフリカとアジアの生物が混在し更なる進化を遂げ現在では「生態系のホットスポット」として知られています。また絶滅危惧種もいて、その数は300種以上にもなります。このカニの他にも我々の知らない生物が存在している可能性も否定できません。

まとめ

今回木の上で生活するカニについて紹介しましたが、この「カニ マランジャンドゥ」は大きな樹木の空洞で生息しています。ということはこの森の現状維持こそが、最も重要な種の保存となっています。幸いこの地域は世界遺産に登録されていて、密猟者などがいない限り安全なので、どうかそのままの自然の状態を保って欲しいものです。