こんにちは!動物関係のニュースは欠かさずチェックするEmmyです。
みなさんはヌートリアをご存知でしょうか?げっ歯類、つまりネズミの仲間であるヌートリアは外国から日本にやってきた外来動物です。西日本を中心にその数を増やしていて、読者の中にはその姿を目撃したことのある方もいらっしゃるかもしれません。その行動が時にニュースになり、世間をざわつかせることもあるヌートリア。いったいどんな動物なのでしょうか?
今回はヌートリアを徹底解説いたします。

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ヌートリアって、もともとどこに住んでいたの?


ヌートリアの本来の生息地は南アメリカ大陸の南半分、チリ、アルゼンチン、ウルグアイなどの国々です。水辺で活動するため、川や池の近くに巣をつくって生活します。
第二次世界大戦のころ、このヌートリアの毛皮を軍の防寒具に使用するため、各国で飼育がすすめられました。日本でも1939年にフランスから輸入されたのを皮切りに、年々その数を増やし、1940年代中ごろには国内で数万頭のヌートリアが飼育されていたといいます。戦争が終わると毛皮の需要が減ったために飼育が不要になったヌートリアが野放しとなり、日本の自然の中で住み着くこととなりました。
日本だけでなく、ヨーロッパ各国やアメリカでも同じことがおきています。本来いなかったヌートリアが繁殖し、外来動物として問題になっているのです。
なお、「ヌートリア」の呼び名はスペイン語nutriaからきており、英語ではCoypu(コイプー)と呼ぶことが多いです。
南米原産ですので、寒いところが苦手です。フィンランドなどの北欧ではその寒さから野生に逃げたヌートリアも絶滅した、という記録があります。日本国内でも分布は温暖な西日本に限られているようです。

何を食べて、どんな生活をしているの?


草食性で、主にヨシやホテイアオイなどの水草を食べます。大きく丈夫な前歯を持ち、硬い草の根や茎をかみ切ることができます。とくに植物の地下茎を好んで食べますが、まれに貝や魚を食べることもあるそうです。
体の大きさは体長(頭+胴の長さ)40~60㎝、しっぽが30~45㎝と、げっ歯類の中ではかなり大きい部類に入ります。半面、手は小さめなので土の中の塊根を掘り出したりするような器用さも持ち合わせているのです。
年に2~3回出産し、1度の出産で4~10匹の子供を産みます。生まれた子供は翌日には泳ぎ始めるという成長の早さ。半年ほどで子どもを産めるようになるというヌートリアの繁殖はまさにネズミ算!放っておくとどんどんと数を増やしていきます。
自然界でのヌートリアの天敵はあまり多くありません。子供のころのヌートリアを襲うのはキツネ、アライグマ、フクロウやタカなどの大型猛禽類などがいますが、大きくなったヌートリアをとらえることができるのは人間、犬、コヨーテくらいです。

ヌートリアの攻撃性は?強いの?


基本的に臆病な性格のヌートリアは、驚くとまず逃げようとします。水辺にいれば、そのまま水中に飛び込んでやり過ごしてしまうのです。10分以上潜水することもできるヌートリアにとって、水中は何より安全な場所なのでしょう。
残念ながら陸上で自分より大きな敵に見つかってしまった場合は、背中を丸め、牙をむき出しにして威嚇します。
ヌートリアはオレンジ色にちかい色をした大きな前歯を持っています。基本的に接近しなければ襲い掛かってくることはありませんが、身の危険を感じたときはこの前歯で噛みつこうと攻撃してきます。とても鋭く硬いこの歯の攻撃力は絶大です。
また、手足には立派な爪もついています。むやみにとらえようとすれば引っかかれる可能性もありますので、もしヌートリアを見かけてもやたらと手を出さないようにしてくださいね。

ヌートリアが問題になるのって、なんで?


ヌートリアが外来種として生息している国では、彼らは大変問題視されています。これは日本だけでなく外国でも同じなのです。
いちばんの問題として語られるのが、ヌートリアが人間の作った作物を食べてしまうという点。キャベツやサツマイモなど、さまざまな農作物がヌートリアに食べられてしまうのです。日本では稲の被害も報告されており、平成18年度の時点で農作物の被害額は1億円を突破しました。この被害額は年々増加傾向にあります。
また、地面に穴を掘る性質があるのですが、ヌートリアの掘った穴から土手や堤防の決壊が起こる恐れがあるとみなされています。
これらの問題から、現在ヌートリアは特定外来生物に指定されています。特定外来生物の飼養(餌を与え育てること)は禁止されていますので、餌付けなどはしないよう注意してください。

まとめ

大きなげっ歯類であるヌートリアは、動物園で大人気のカピバラにも少し似ています。よくよくみれば愛嬌のある顔をしているのですが、残念なことに、日本の自然の中では厄介者あつかい。私たち日本人と平和に共存できる日は来るのでしょうか?